円奏会(東京海上・円資産バランスファンド)は、東京海上アセットマネジメントが運用している投資信託です。
国内債”70%“、国内株式”15%“、国内REIT”15%“のポートフォリオとなっているので、この商品1本だけで様々な資産に分散投資することができます。
円奏会は、ゆうちょ銀行で積極的に販売されている商品です。
順調に純資産も増加しており、国内トップクラスのバランス型投資信託に成長しています。
(円奏会 10月末月次レポート)
円奏会は、モーニングスター社の『ファンド・オブ・ザ・イヤー』で最優秀ファンド賞を2回受賞するなど、実績も十分です。
円奏会とは
円奏会(東京海上・円資産バランスファンド)は、
・国内債券 70%
・国内株式 15%
・国内REIT 15%
…の割合で分散投資をおこなっているバランス型の投資信託です。
複数の資産を組み合わせることで、リスクをおさえて安定した運用を目指しています。
円奏会は価格変動リスクが大きくなった場合、基準価額の動きを3%程度におさえることを目標としています。
下の図の通り、基準価額が下がりそうなとき、国内株と国内REITの割合を小さくすることができます。
”とにかく運用資産を守る”ということに重点を置いています。
過去の運用資産をみると、相場が下落局面に入った際、株とREITの割合を小さくしています。
相場が下がっているときに、損失を限定的にしています。
円奏会の詳細はこちらです。
商品名 | 東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算) (愛称:円奏会) |
購入時手数料 | 1.62%(※金融機関次第) |
信託報酬 | 年 0.9072% |
信託財産留保額 | なし |
換金代金 | 換金請求受付日から起算して、5営業日目 |
設定日 | 2012年11月9日 |
信託期間 | 2032年7月23日 |
決算日 | 毎月23日(月1回) |
円奏会のポートフォリオ
円奏会は、国内債”70%“、国内株式”15%“、国内REIT”15%“に分散投資をおこなっています。
直近のレポートをみると、ほぼキレイに分散投資できています(2018年10月末)。
円奏会のポートフォリオの70%は、”国内債券”です。
国内債券の内訳はこちらです。
・事業債 61.0%
・地方債 25.0%
・政府保証債 6.0%
・国債 5.9%
・その他 2.1%
組み入れている国内債の格付をみると、安全性は高いですね。
しかし、組み入れている債券の最終利回りは0.42%です。
安全性が高い分、利回りは低いです。
国内債の組入上位銘柄はこちらです。
JR東海と三菱UFJ銀行の社債以外の利回りは良いようですね。
円奏会のポートフォリオの15%は”国内株式”です。
小売業の割合が高く、115銘柄に分散させていますね。
円奏会のポートフォリオの15%は”国内REIT”です。
国内REITのポートフォリオはこちらです。
円奏会のメリット
リスクは抑えて
円奏会は、国内債券70%、国内株式15%、国内REIT 15%に分散投資しています。
複数の資産を組み合わせて、リスクを分散させています。
相場が大きく下落した場合、株式とREITの割合を小さくすることができます。
「相場が下落した際に、基準価額の下落の幅をおさえる」ことに重点を置いているようですね。
過去のポートフォリオをみても、相場が弱気局面になると”株”と”REIT”の割合を小さくしています。
円奏会のデメリット
結局は国内株・REITのパフォーマンス次第
円奏会のパフォーマンスは、”国内株”と”国内REIT”のパフォーマンス次第です。
ポートフォリオは、国内債券70%、国内株15%、国内REIT 15%で構成されています。
国内債券の最終利回りは0.4%程度しかありません。
日本の金利は低いので、国内債券の部分では、利益が出ないことになります。
そのため、”国内株”と”国内REIT”の動きが重要になります。
コストが高い
最大のデメリットは”コストが高い”ということです。
購入時手数料が1.62%かかり、信託報酬も年率0.9072%かかります。
円奏会のポートフォリオをみると、70%は国内債券で構成されています。
国内債券の利回りは0.4%程度しかありません。
ポートフォリオの大半は利益の全然でない国内債券で運用を強いられていることになります。
そのため、どうしても円奏会のリターンは小さくなります。
リターンが小さいのに、コストが比較的高いのは大きなデメリットですね。
円奏会のパフォーマンス
円奏会のパフォーマンスを他のバランス型の投資信託と比較しました。
バランス型の投資信託には、様々な資産が組入れられています。
円奏会の基準価額は、相場の下落局面でも下げが限定的のようですね。
商品名 | 1年 | 3年 | 5年 |
円奏会 | +0.7% | +1.7% | +3.1% |
財産3分法 | +0.4% | +2.7% | +4.7% |
スマートファイブ | -2.1% | +2.0% | +3.1% |
JPMベストインカム | -4.0% | +1.6% | – |
あんしんスイッチ | -4.1% | – | – |
セゾンバンガード・グローバルバランスF | -2.5% | +1.4% | +5.3% |
トレンド・アロケーションOP | -6.8% | +0.1% | +1.1% |
※円奏会…日本債券70%、日本株式15%、日本REIT 15%
※財産3分法…不動産25%±20%、債券50%±40%、株式25%±20%
※JPMベストインカム…世界の債券、株式、REITに分散投資
※あんしんスイッチ…世界の株式、債券、短期金融資産に分散投資
※セゾンバンガード・グローバルバランスF…日本を含む世界の株と債券に分散投資
※トレンドアロケーション…世界中の株や債券、リート、コモディティに分散投資
販売会社
円奏会は、以下の金融機関で購入することができます。
金融機関の数が非常に多いので、一部だけピックアップしました。
円奏会は、購入する金融機関によって”購入時手数料”がちがいます。
金融機関によって手数料が変わるので、必ずチェックしてから購入しましょう。
・ゆうちょ銀行
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・フィデリティ証券
・あおぞら銀行
オススメは、フィデリティ証券です。
フィデリティ証券では”口座開設”すると、『最大3カ月間手数料が無料』となるキャンペーンをおこなっています。
”手数料なし”で円奏会を購入できるのは、フィデリティ証券で口座開設して、3カ月の間で購入するという方法だけですね。
今回のまとめ
円奏会は、国内債”70%”、国内株式”15%”、国内REIT”15%”のポートフォリオとなっているので、この商品1本だけで様々な資産に分散投資することができます。
大きく分けると、特徴は以下の通りです。
①円奏会は、バランス型の投資信託
国内債券70%、国内株式15%、国内REIT 15%で分散投資
②コストは決して低くない
購入時手数料1.62%、信託報酬 年率0.9072%かかる
③下落リスクが高まると、ポートフォリオが調整される
変動リスクが大きくなると、基準価額の変動を3%程度におさめる
円奏会を購入する場合、フィデリティ証券で購入するのがおすすめです。
フィデリティ証券の「スタート0%プログラム」を活用すれば、購入時手数料を支払わずに購入することができますよ。
円奏会は、”資産を守ること”に重点を置いている投資信託です。
ただし、コストの低い投資信託ではありません。
ある程度高いコストを支払っているイメージをもって、購入するかどうか考えてください。
関連資料
円奏会:『公式HP』
円奏会:『販売用資料』
円奏会:『目論見書』
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